相手の母語で感謝を伝えることには、不思議な力があります。
だからこそ、「ありがとう」の言い方を知っているだけで、ありふれたやり取りが、人と人とのつながりを感じる特別な瞬間へと変わります。
「ありがとう」は、旅行者が最初に覚えるフレーズのひとつです。短くて、どこでも喜ばれ、そして驚くほど強い言葉だからです。
この言葉は、相手の心の扉を開き、笑顔を引き出し、そして文化への敬意を示してくれます。国ごとに感謝の表し方は異なり、現地の言葉で「ありがとう」を言えることは、尊重と文化理解のサインになります。
さまざまな言語で「ありがとう」を言えるようになるのは小さな行為に見えるかもしれませんが、実は深いメッセージを伝えています。つまり、相手に歩み寄るだけの気持ちがあること、相手の言語的な遺産を大切にしていること、そして相手の親切を「相手にとって馴染みのある形」で認めたいという姿勢です。
ただ、感謝は言葉だけの問題ではありません。言語にはそれぞれ、文化的な重み、発音の癖、そして場面による微妙なニュアンスがあります。たとえば日本語での感謝には、英語にはない複数の丁寧さのレベルが関わります。
スペイン語も、ラテンアメリカとスペインで使われる表現にバリエーションがあり、知っておくと役立ちます。
また、手話での「ありがとう」を学ぶことで、音声言語を超えて伝わる美しいジェスチャー表現に出会えるはずです。
この総合ガイドでは、スペイン語、中国語、日本語のような広く話される言語から、スロベニア語、インドネシア語、ギリシャ語のような言語まで、「ありがとう」の言い方を幅広く学べます。国や地域の言語ごとに、感謝がどのように表現されるか、そしてそのユニークさについても紹介します。
さらに、実用的な発音のコツ、単なる翻訳にとどまらない文化的背景、そしてフォーマルとカジュアルの微妙な違いも扱います。
海外旅行先で、国際的な職場で、あるいは単に言語の世界を広げるため――どんな場面でも使える「さまざまな言語での “ありがとう” 」が、ここで見つかります。
本ガイドでは、スペイン語やイタリア語、ドイツ語、中国語、アラビア語をはじめとする多数の言語での「ありがとう」 について取り上げます。
読み終えるころには、発音ガイドと文化的なポイント付きで、「さまざまな言語でのありがとう」リストを手元に置けるようになります。
はじめに
世界には約7000もの言語が存在し、それぞれの国や地域で「ありがとう」の表現は異なります。日本語では「ありがとう」や「ありがとうございます」といった言葉が日常的に使われていますが、外国語では「Thank you」(英語)、「Merci」(フランス語)、「Gracias」(スペイン語)、「Danke」(ドイツ語)など、感謝の気持ちを伝える言葉は多種多様です。こうした表現は、単なる語の違いだけでなく、その国や地域の文化や人々の価値観を反映しています。
この記事では、世界のさまざまな言語で「ありがとう」をどのように表現するのかを詳しく紹介します。感謝の気持ちを伝えるための言葉や、国ごとのマナー、文化的な背景にも触れながら、実際に使えるフレーズやポイントを解説します。旅行やビジネス、日常生活で外国語の「ありがとう」を使うことで、相手との距離がぐっと縮まり、より深いコミュニケーションが生まれます。世界の言語や表現の多様性を知り、感謝の気持ちを伝える力を身につけましょう。

複数の言語で「ありがとう」を学ぶ意味
様々な言語で「ありがとう」を言えるようになることは、パーティー芸や旅行準備リストのチェック項目以上のものです。より深い人間関係や文化理解への入口であり、普段の生活にも仕事にも、思いがけない形で豊かさをもたらします。その言語で最も基本的で一般的な「ありがとう」を知っていると、異文化の人と話す場面で状況に応じた適切な敬意と感謝を示しやすくなります。
感謝で文化間の繋がりを築く
相手の母語で感謝を伝えようとすることは、とても本質的な行為です。相手の文化を認め、その人の言語的アイデンティティを尊重することにつながります。大切な人にその人の母語で感謝を伝えると、関係がより深まり、親切に対する心からの気持ちを示せます。
この小さな行為は強いメッセージとなります――あなたが相手を「見ている」こと、相手の文化的背景を尊重していること、そして自分のコンフォートゾーンから一歩出て、相手の土俵でつながろうとしていることです。
旅人の “秘密兵器”
旅慣れた人に、海外で最も印象に残った交流を聞くと、「敬意の小さなジェスチャー」によって言葉の壁を取り払うことができた経験を挙げることが多いでしょう。
多くの言語で「ありがとう」を知っていると、単なる観光客ではなく、敬意をもって訪問している客人として見てもらえます。スペインで心のこもった「gracias」を言うことができれば、地元の店主はぱっと表情を明るくし、インドネシアで「terima kasih」を言えば笑顔が返ってきます。ギリシャのレストランで「efcharistó」と声をかけることも、店員にとってはとても嬉しい行為です。
こうした言葉を通しての “橋渡し” は、より良いサービス、地元ならではのおすすめ、本物の文化交流へとつながることが少なくありません。パッケージツアーではなかなか得られない体験です。
仕事・社交の場でのメリット
ビジネスの場で、取引先や同僚の母語で感謝を伝えることは、文化的配慮と感情知性を示します――国際的な商取引で高く評価される資質です。フォーマルな場にふさわしい表現を使うこと自体が、敬意とプロ意識の表明にもなります。
東京で契約をまとめるとき、ベルリンのチームと協働するとき、海外のゲストを迎えるとき――「ありがとうございます」や「danke schön」を言えることは、言語の壁を越えた信頼関係を築きます。
同様に、身近な地域社会が多様化している環境でも、さまざまな言語での「ありがとう」を知っていると、近所の人々やコミュニティとつながりやすくなります。誰かの一日を少しでも良くし、より包摂的な空気を作るための、シンプルな方法です。
言語学習の土台
さらに重要なポイントは、複数の言語で「ありがとう」を覚えることがより広い言語学習への好奇心を呼び起こしやすいということです。例えば、中国語の「xièxie」やアラビア語の「shukran」を身につけると、今度は他の言葉も学びたくなることがあります。
感謝表現は覚えやすく、頻繁に使え、正しく使えたときにすぐポジティブな反応が返ってくるため、その先の学習の基盤として最適です。すべての言語で完璧を目指す必要はありません――大切なのは、努力する意思、敬意、そして多様性にオープンな姿勢です。
感謝の気持ちを伝える:言葉以外の表現とマナー
感謝の気持ちを伝える方法は、言葉だけに限りません。世界のさまざまな文化では、言葉以外の表現やマナーも大切にされています。たとえば、手紙やメールで丁寧に感謝の気持ちを伝えることは、相手に特別な思いを届ける手段として広く使われています。また、ちょっとした贈り物やプレゼントを渡すことで、言葉以上に深い感謝の気持ちを表現することもできます。
さらに、ボディランゲージやジェスチャーも重要な役割を果たします。日本ではおじぎをすることで感謝の気持ちを示しますし、欧米では握手やハグ、笑顔などが感謝のサインとなることが多いです。手話やハンドサインで「ありがとう」を伝える方法も、言葉の壁を越えて気持ちを届ける素敵な手段です。
ただし、感謝の表現やマナーは国や文化によって大きく異なります。ある文化では、直接的な「ありがとう」の言葉を控えめにすることが礼儀とされる場合もあれば、逆に積極的に言葉で感謝を伝えることが重視される国もあります。相手の文化や習慣を理解し、適切な方法で感謝の気持ちを伝えることが、より良い人間関係や信頼につながります。
感謝の気持ちを伝える際は、相手の立場や文化的背景に配慮し、その場にふさわしい表現やマナーを選ぶことが大切です。言葉だけでなく、行動や態度にも心を込めて、世界中の人々と温かいコミュニケーションを築いていきましょう。

ヨーロッパの主要言語での「ありがとう」
ヨーロッパの言語的多様性は、感謝の伝え方にも豊かな織物のような広がりを見せます。地中海の陽光から北欧のフィヨルドまで、それぞれの言語には、長い歴史と文化、社会習慣に形づくられた独自の「ありがとう」があります。
ここでは、ヨーロッパで広く話され、文化的にも重要な言語を中心に見ていきましょう。
スペイン語の「ありがとう」:「Gracias」
世界で6億人以上が話すスペイン語には、最もよく知られた感謝表現のひとつ「gracias(グラシアス)」があります。
基本的な使い方:
「gracias」はカジュアルからフォーマルまで、ほぼあらゆる場面で使えます。シンプルで初心者にも最適ですが、スペイン語には感謝を強める言い方もいくつかあります。
「Muchas gracias」(ムーチャス グラシアス)—「どうもありがとうございます」「本当にありがとう」
「Muchísimas gracias」(ムチシマス グラシアス)—「心からありがとうございます」(さらに強い強調)
「Mil gracias」(ミル グラシアス)—直訳で「千の感謝」
「Te agradezco」(テ・アグラデスコ)—「ありがとう」(より個人的・くだけた言い方)
「Le agradezco」(レ・アグラデスコ)—「ありがとうございます」(フォーマル)
地域差:
「gracias」自体はスペイン語圏で共通ですが、使われ方には文化差があります。スペインでは、日常的なサービスの場面においてラテンアメリカ諸国ほど頻繁に「gracias」を言わない傾向があります。
メキシコなどラテンアメリカの多くの国では、礼儀正しさや温かさを重んじる文化的価値観を反映して、感謝表現がより丁寧で頻繁になりがちです。
アルゼンチンではカジュアルに「che, gracias」を耳にすることがありますし、スペインでは友人同士で「gracias, tío」(ありがとう、相棒/兄ちゃん)と言うこともあります。こうした地域の“味付け”が、基本フレーズに個性を加えています。
文化的ポイント:
スペイン語話者は「gracias」に、温かい身体的ジェスチャーを添えることがあります。腕に軽く手を置く、頬にキスをする、にこやかに笑う――そうした表現の豊かさは、関係性重視で感情表現の豊かなコミュニケーション文化とよく一致します。
ドイツ語で「ありがとう」はどう言う?
精密さで知られるドイツ語は、感謝表現にも段階があります。基本の「danke(ダンケ)」は率直ですが、ドイツ語にはより細かな“感謝の階層”があります。
基本的な使い方:
「Danke」(ダンケ)—「ありがとう」(カジュアル、日常)
「Danke schön」(ダンケ シェーン)—「ありがとうございます」(少し丁寧)
「Danke sehr」(ダンケ ゼア)—「どうもありがとうございます」
「Vielen Dank」(フィーレン ダンク)—「本当にありがとう/多くの感謝」
「Herzlichen Dank」(ヘルツリッヒェン ダンク)—「心からの感謝」
フォーマル表現:(改まった場・ビジネスなど)
「Ich danke Ihnen」(イッヒ ダンケ イーネン)—「ありがとうございます」(フォーマル)
「Ich danke dir」(イッヒ ダンケ ディア)—「ありがとう」(インフォーマル)
地域差:
ドイツ語圏にも地域の言い方があります。南ドイツ、スイス、オーストリアでは「Vergelt’s Gott」(フェアゲルトス ゴット)を聞くことがあります。直訳は「神があなたに報いてくださいますように」で、特に年配層に残る伝統表現です。スイスではスイスドイツ語方言のバリエーションもありますが、標準ドイツ語は広く通じます。
文化的ポイント:
ドイツでは直接性と誠実さが重視されます。大げさな感謝より、目を見て、真摯に「danke」と言うほうが好まれることも多いです。サービス場面でアメリカ英語ほど頻繁に言わない場合もありますが、言うときは重みがあります。場によっては、過度に感謝すると不自然・形式的に見えることもあります。
イタリア語の「ありがとう」:「Grazie」
芸術と音楽、情熱の言語であるイタリア語では、メロディアスな「grazie(グラッツェ)」で感謝を伝えます。言葉自体が歌うようで、表現豊かな文化によく合います。
基本的な使い方:
「Grazie」(グラッツェ)—「ありがとう」(万能)
「Grazie mille」(グラッツェ ミーレ)—直訳で「千の感謝」
「Mille grazie」(ミーレ グラッツェ)—同じ意味(語順違い)
「Grazie tante」(グラッツェ タンテ)—「本当にありがとう」
「Grazie infinite」(グラッツェ インフィニテ)—「無限の感謝」
「Molte grazie」(モルテ グラッツェ)—「たくさんありがとう」
「Ti ringrazio」(ティ リングラツィオ)—「ありがとう」(カジュアル)
「La ringrazio」(ラ リングラツィオ)—「ありがとうございます」(フォーマル)
文化的ポイント:
イタリア人のコミュニケーションは表情や身振りが豊かで、感謝も同様です。「grazie」は、胸に手を当てる、強調するように手を動かす、指先をまとめて上下させる有名なジェスチャーなどと一緒に使われることがあります。声のトーンや表情は、言葉と同じくらい意味を担います。
ギリシャ語の「ありがとう」:「Ευχαριστώ」
ギリシャ語の「ευχαριστώ」(エフハリスト)は、英語話者には発音が少し難しいかもしれませんが、ギリシャの有名なホスピタリティ文化を考えると覚える価値は十分です。
発音ガイド:
「ευχαριστώ」は次のように分解できます。
「Ef」—英語の “F” の音
「kha」—柔らかい喉音(スコットランド英語 “loch” の “ch” に近い)
「ree」—英語 “free” の “ree” のように
「STOH」—強勢(英語 “stow” のように)
喉音がうまく出せなくても心配はいりません。努力は伝わりますし、相手も理解してくれます。
バリエーション:
「Ευχαριστώ」(エフハリスト)—「ありがとう」
「Ευχαριστώ πολύ」(エフハリスト ポリ)—「どうもありがとうございます」
「Σ’ευχαριστώ」(セフハリスト)—短縮したカジュアル形
「Ευχαριστώ πάρα πολύ」(エフハリスト パラ ポリ)—「本当に本当にありがとう」
文化的ポイント:
ギリシャのもてなし文化は「filoxenia」(直訳で「よそ者への友愛」)として知られ、深く根づいています。食事、道案内、手助けなどを受けたときの「efcharistó」は、行為そのものだけでなく、その文化的価値への敬意も表します。
オランダ語の「ありがとう」:「Dank je」/「Dank u」
オランダ語(オランダおよびベルギーの一部〈フランデレン〉で使用される言語)は、インフォーマルとフォーマルの使い分けが明確で、文化的にも重要な区別です。
基本的な使い方:(友人、家族、子ども、同年代など)
「Dank je」(ダンク イェ)—「ありがとう」
「Dank je wel」(ダンク イェ ウェル)—「どうもありがとう」
「Bedankt」(ベダンクト)—「ありがとう」
「Hartstikke bedankt」(ハートシュティッケ ベダンクト)—「めっちゃありがとう」(かなりカジュアル)
フォーマル:(初対面、年上、職場など)
「Dank u」(ダンク ウー)—「ありがとうございます」
「Dank u wel」(ダンク ウー ウェル)—「どうもありがとうございます」
「Hartelijk dank」(ハーテリック ダンク)—「丁重な感謝」
Je/U の区別:
オランダ語では「je」(くだけた“あなた”)と「u」(丁寧な“あなた”)をはっきり区別します。迷ったら、とくに年上やビジネス場面では「dank u」を使うのが無難です。相手が慣れてくれば「jeでいいよ」と促してくれることもあります。
文化的ポイント:
オランダ人は率直で実用的と言われます。多くの場合、「dank je」や「dank u」だけで十分です。過度に飾ると不自然に見えることがあります。簡潔さと誠実さが好まれます。
オランダでは、店員、レジ係、運転手などに感謝を伝えるのも一般的で、過度に堅苦しくはない範囲での礼儀が重視されています。
フランデレン(ベルギー)でのバリエーション:
フランデレンでも基本表現は同じですが、発音や一部の言い回しが少し異なる場合があります。また、多言語環境を反映して、カジュアルにフランス語由来の「merci」を併用することもあります。
スロベニア語の「ありがとう」:「Hvala」
スロベニア語(主にスロベニアで約250万人が使用)の「ありがとう」は、驚くほどシンプルで美しい「hvala」(フヴァーラ)です。
発音ガイド:
語頭の「hv」が英語話者には少し難しいかもしれません。
「h」は英語の h と同様
すぐ続けて「v」(“vine” の v)
合わせて「フヴァーラ」(第一音節に強勢)
基本的な使い方:
「Hvala」(フヴァーラ)—「ありがとう」
「Hvala lepa」(フヴァーラ レパ)—「どうもありがとうございます」(直訳で「美しい感謝」)
「Najlepša hvala」(ナイレプシャ フヴァーラ)—「最大級の感謝」(直訳で「最も美しい感謝」)
文化的ポイント:
スロベニア人は一般に温かい一方で、特に初対面では控えめな傾向があります。サービスの場面では、うなずきや笑顔とともに丁寧に「hvala」を言うのが標準です。「lepa」(美しい)を付けるとより温かみが増し、相手が特別に助けてくれた場面などに適しています。

アジアの言語での「ありがとう」
アジアの広大な言語世界には、世界で最も話者の多い言語が含まれ、感謝表現の中に丁寧さや文化的ニュアンスが緻密に組み込まれています。また、韓国語、ウルドゥー語、南インドの言語、アイヌ語、ロシア語、チェコ語など、アジアや周辺地域の多様な感謝表現も存在します。こうした微妙な違いを理解することは、敬意あるコミュニケーションの鍵です。
中国語(普通話)の「ありがとう」:「谢谢」
10億人以上が話す中国語(普通話)では、「谢谢」(シィエシィエ)が基本の感謝表現ですが、正しい発音には声調の理解が重要です。
声調の発音:
中国語は声調言語で、ピッチのパターンが意味を変えます。「谢谢」は両方の字で第4声(下降調)です。
「Xiè」—高めから鋭く下げる
「xiè」—同じ下降調を繰り返す
各音節に、鋭い下がりを意識してください。
基本的な使い方:
「谢谢」(シィエシィエ)—「ありがとう」(基本)
「谢谢你」(シィエシィエ ニー)—「ありがとう」(相手に向けた、より個人的な言い方)
「多谢」(ドゥォシィエ)—「どうもありがとう/たくさんありがとう」
「非常感谢」(フェイチャン ガンシィエ)—「本当にありがとうございます」
文化的ポイント:
伝統的に中国文化では、家族や親しい間柄では言葉での感謝を強調しすぎず、行動で示す傾向がありました。
ただし現代の都市部や若い世代では、日常的に「xièxie」を使う場面が増えています。それでも、家族内で過度に丁寧な感謝を言うと、場によっては不自然・よそよそしく感じられることもあります。
インドネシア語の「ありがとう」:「Terima kasih」
インドネシア語は、声調や性、複雑な活用がなく、学びやすいアジア言語の一つとして知られます。
基本的な使い方:
「Terima kasih」(トゥリマ カシィ)—「ありがとう」
この表現は、「terima」(受け取る)+「kasih」(愛情)に分解でき、「愛を受け取る」という美しいニュアンスを持ちます。
バリエーション:
「Terima kasih banyak」(トゥリマ カシィ バニャッ)—「どうもありがとうございます」
「Makasih」(マカシィ)—「ありがとう」(カジュアルな省略形。会話で非常に一般的)
「Makasih banyak」(マカシィ バニャッ)—「どうもね/ありがとうね」(カジュアル)
「Terima kasih kembali」(トゥリマ カシィ クムバリ)—「どういたしまして」(直訳で「感謝を返します」)
文化的ポイント:
インドネシアやマレー文化は、調和、敬意、共同体を重視します。「terima kasih」は屋台からビジネス会議まで、あらゆる場面で使われ、喜ばれます。インドネシアの人々は一般に温かくもてなし上手で、外国人が「terima kasih」と言う努力をすると、心からの笑顔で応えてくれることが多いです。
マレーシア・マレー語:
マレーシアのマレー語でもほぼ同じ表現が使われるため、インドネシアとマレーシアの両方で役立ちます。強調として「terima kasih banyak-banyak」(重複で強調するマレー語らしい形)を使う人もいます。
トルコ語の「ありがとう」:「Teşekkür ederim」
トルコ語の「teşekkür ederim」(テシェッキュル エデリム)は、直訳すると「私は感謝をします」に近い意味になり、英語話者には興味深い構造です。
発音の分解:
「Teşekkür」(テシェッキュル)—「感謝」(名詞)
「ederim」(エデリム)—「私はする」
「ş」は “shoe” の “sh”、「ü」はドイツ語の ü/フランス語の u に近い音(唇をすぼめて “oo” の形にしつつ “ee” を出すイメージ)です。
基本的な使い方:
「Teşekkür ederim」(テシェッキュル エデリム)—「ありがとう」(フォーマルで完全な形)
「Teşekkürler」(テシェッキュルレル)—「ありがとう」(ややくだけた形)
「Sağ ol」(サオル)—「ありがとう」(カジュアル)
「Çok teşekkür ederim」(チョク テシェッキュル エデリム)—「どうもありがとうございます」
「Çok sağol」(チョク サオル)—「本当にありがとう」(カジュアル)
文化的ポイント:
トルコ文化はもてなしと寛大さを非常に重視します。「misafirperverlik」(ホスピタリティ)の概念のもと、ホストはゲストのために惜しみなく尽くすことがあります。お茶や食事、手助けなどのトルコ的なもてなしを受けたとき、「çok teşekkür ederim」と心を込めて言うと、その文化的重要性まで含めて敬意を示せます。
また、トルコでは感謝に対して最初は控えめに返すことがあり、「Bir şey değil」(ビル シェイ デイェィル/「たいしたことじゃない」)や「Estağfurullah」(エスタゥフルッラー/宗教的表現で、おおよそ「とんでもない」のようなニュアンス)と言われることがあります。これは謙遜の文化反射で、感謝自体はきちんと受け取られています。

中東
中東には、異なる語族、文字体系、文化的伝統にまたがる驚くほどの言語的多様性があります。ここでは、この地域で特に重要な言語の一つであるアラビア語の感謝表現を見ていきましょう。
アラビア語の「ありがとう」:「شكراً」
中東および北アフリカで4億人以上が話すアラビア語では、「شكراً」(シュクラン)が最も一般的な感謝表現です。
基本的な使い方:
「شكراً」(シュクラン)—「ありがとう」
「شكراً جزيلاً」(シュクラン ジャズィーラン)—「どうもありがとうございます」
「ألف شكر」(アリフ シュクル)—「千の感謝」
フォーマル表現:
「أشكرك」(アシュクラック)—「あなたに感謝します」(男性に、インフォーマル)
「أشكرك」(アシュクリック)—「あなたに感謝します」(女性に、インフォーマル)
「أشكركم」(アシュクルクム)—「あなた方に感謝します」(複数またはフォーマル)
文化的ポイント:
アラブ文化はもてなしで知られ、客にお茶やコーヒー、食事を出すことは、礼儀を超えた深い文化的義務でもあります。もてなしを受けたときに感謝を伝えることは、その文化的価値をきちんと認める行為になります。
多くの場合、相手は最初に「عفواً」(アフワン/「どういたしまして」または直訳で「赦し」)や「العفو」(アル=アフゥ)と言ったり、あるいは「واجب」(ワージブ/「当然のことです」「私の義務です」)と主張して謙遜することもあります。これは文化的な慎み深さの表れであり、あなたの感謝は適切で、歓迎されます。

手話での「ありがとう」
世界には何百万人もの人が手話でコミュニケーションしています。手話は豊かな視覚言語であり、独自の文法、語順、文化的意義を持ちます。手話で「ありがとう」を学ぶことは便利なだけでなく、ろう文化への理解と包摂性を高める重要な一歩です。
アメリカ手話(ASL):最も一般的な形
アメリカおよびカナダの一部では、ASL(American Sign Language)がろうコミュニティの主要な手話です。ASLの「ありがとう」は優雅で直感的で、覚えやすいサインの一つです。
ASLで「ありがとう」を表す方法:
- 利き手を平らにし、指をそろえた状態で、指先をあごまたは唇に触れる
- そこから手を前方へ、軽く下向きの弧を描くように動かす
- 動作を終えるとき、手のひらは上向き、または感謝を伝える相手の方向へ向ける
- 笑顔と適切な表情を添える(ASLでは表情が文法上重要)
この動きは、投げキッスや、口元から感謝を相手へ送るようにも見えます。そのため覚えやすく、象徴的にも意味深いジェスチャーです。心と唇から感謝を取り出して相手に差し出すイメージだと考えるとよいでしょう。
バリエーションと強調:
音声言語と同様に、手話でも強調の度合いを表現できます。ASLで「thank you very much」に相当する強い感謝を示したい場合、同じ動作を両手で行うことがあります。
国際手話(International Sign):
国際的な集まりやイベントでは、国際手話(IS)と呼ばれるピジン的な手話が使われることがあります。ASLやBSLのように完全に体系化された言語ではありませんが、異なる国のろう者同士が意思疎通する助けになります。国際手話での「ありがとう」はASLに似ていることが多いものの、相手の背景に応じて調整される場合もあります。
実用的な場面:
手話で「ありがとう」を知っていると、次のような日常シーンで役立ちます。
- ろうのサービス従事者、同僚、顧客に感謝する
- 騒音が大きく音声が聞き取りにくい環境で意思表示する
- ろう文化への包摂と敬意を示す
- 子どもに、視覚的に感謝を表す方法を教える
- 海外旅行などで、コミュニケーションのギャップを埋める
このシンプルなサインを学ぶことは、アクセシビリティとインクルージョンを高める意味のある一歩です。覚えるのにそれほど時間もかからず、ろうコミュニティの人々とより強く繋がる可能性を生み出します。
音声言語の表現へ進む前に、手話での「ありがとう」が、音声言語と同じく尊重されるべき一つの言語世界であることを覚えておいてください。

さまざまな言語での「ありがとう」まとめ
このガイドで扱ったすべての言語をまとめた表です。
異文化で感謝を伝えたいときのために、このセクションをすぐ参照できるようにしておくと便利です。
| 言語 | 「ありがとう」 | 発音 | 強調形 |
|---|---|---|---|
| ASL | 平手をあごから前へ動かす | 視覚ジェスチャー | より大きく、強調した動き |
| スペイン語 | Gracias | グラシアス | Muchísimas gracias |
| ドイツ語 | Danke | ダンケ | Vielen Dank / Herzlichen Dank |
| イタリア語 | Grazie | グラッツェ | Grazie mille |
| ギリシャ語 | Ευχαριστώ (Efcharistó) | エフハリスト | Ευχαριστώ πολύ |
| オランダ語 | Dank je / Dank u | ダンク イェ / ダンク ウー | Hartelijk dank |
| スロベニア語 | Hvala | フヴァーラ | Hvala lepa |
| トルコ語 | Teşekkür ederim | テシェッキュル エデリム | Çok teşekkür ederim |
| ポルトガル語 | Obrigado/Obrigada | オブリガード / オブリガーダ | Muito obrigado/a |
| 日本語 | ありがとう | ありがとう | どうもありがとうございます |
| 中国語(普通話) | 谢谢 | シィエシィエ | 非常感谢 |
| インドネシア語 | Terima kasih | トゥリマ カシィ | Terima kasih banyak |
| アラビア語 | شكراً | シュクラン | شكراً جزيلاً |
| ヘブライ語 | תודה | トーダ | תודה רבה (Toda raba) |
| スワヒリ語 | Asante | アサンテ | Asante sana |
| アフリカーンス語 | Dankie | ダンキー | Baie dankie |
その他の主要言語
| Language | Thank You | Pronunciation |
|---|---|---|
| フランス語 | Merci / Merci beaucoup | メルスィ / メルスィ ボクゥ |
| ロシア語 | Спасибо | スパシーバ |
| 韓国語 | 감사합니다 | カムサハムニダ |
| タガログ語 | Salamat / Salamat po | サラーマット / サラーマット ポー |
| 広東語 | 唔該 / 多謝 | ムゴイ / ドーチェー |
| ヒンディー語 | धन्यवाद (フォーマル) | ダンニャワード |
| アイルランド語 | Go raibh maith agat | ゴ・ラヴ・マハ・アガット |
| ポーランド語 | Dziękuję | ジェンクイェ |
| スェーデン語 | Tack | ターク |
| ノルウェー語 | Takk | ターク |
| デンマーク語 | Tak | ターク |
| フィンランド語 | Kiitos | キートス |
| タイ語 | 女性: ขอบคุณค่ะ / 男性: ขอบคุณครับ | コープクン カー / コープクン クラップ |
| ベトナム語 | Cảm ơn(インフォーマル) | カム オン |
| チェコ語 | Děkuji | ヂェクイ |
| ルーマニア語 | Mulțumesc | ムルツメスク |
| ハンガリー語 | Köszönöm | クゥスヌム |
注:インド文化では、感謝の表明は友人や家族よりも、見知らぬ人に対してのほうが多い傾向があります。
まとめ
さまざまな言語で「ありがとう」を言えるようになることは、ただの単語の暗記ではありません。文化の間に橋を架け、世界の言語的多様性への敬意を示すことです。スペインのカフェで「グラシアス」を言うとき、ろうの同僚に手話で「ありがとう」を伝えるとき、ギリシャの店主に「エフハリスト」を丁寧に発音するとき――それぞれのフレーズは、文化の歴史と人間的つながりの重みを運んでいます。
本ガイドでは、大陸を横断して多様な感謝表現を見てきました。そこには単なる翻訳以上の文化価値が映っています――ドイツの率直さ、イタリアの表現力、トルコのもてなし文化などです。
複数の言語で「ありがとう」を学ぶ魅力は、すぐに実践できることです。複雑な文法や大量の語彙と違い、これらの短い表現はすぐ使え、どこでも瞬時に“つながりの瞬間”を生みます。ジャカルタでの心のこもった「トゥリマ カシィ」、カイロでの「シュクラン」、中国での「シィエシィエ」は、些細な言葉のやり取りを意味のある交流に変えてくれます。
完璧な発音が目的ではありません。最も大切なのは努力と誠実さです。母語話者は、たとえ不完全でも、言語を使おうとする姿勢を喜びます。その「やってみる意思」こそが、あなたの敬意を雄弁に語ります。
海外へ出かけるとき、多文化な環境で働くとき、あるいは身近な地域で多様なコミュニティとつながるとき――これらの表現を携えてください。この「さまざまな言語でのありがとう」リストを出発点に、発音を練習し、間違いを恐れないでください。試すたびに、文化理解と人間的つながりに近づく一歩になります。
感謝は普遍的ですが、その表現の仕方は美しいほど多様です。他の言語で「ありがとう」を言えるようになることで、語彙が増えるだけではなく、世界のあらゆる場所で、より豊かで意味のある交流へと心を開くことになります。
FAQ:
10の言語で「ありがとう」は何と言う?
ヨーロッパで「Thank you」とは何?
日常会話からフォーマルな場面まで、幅広く使われています。
「ありがとう」の手話はどんなサイン?
そのまま手を前方へ、少し下向きにやさしく動かしてください。
手のひらは相手に向けるか、上向きにします。
また、笑顔などの表情も重要です。ASLでは表情も文法の一部とされています。
ユニークな「ありがとう」の言い方は?
例えば、“You’re a lifesaver”(本当に助かりました)
“I owe you one”(借りができました)
よりフォーマルな表現としては、
“My sincere thanks”(心から感謝します)
“I’m much obliged”(大変感謝しております)
などがあります。
ヨーロッパの言語で「ありがとう」は?
ドイツ語:Danke
イタリア語:Grazie
ギリシャ語:Ευχαριστώ
オランダ語:Dank je / Dank u
スロベニア語:Hvala
出典(SOURCES)
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- https://en.jogjalanjalan.com/terima-kasih/
- https://bahasabule.com/blog/how-to-say-thank-you-in-indonesian/
- https://www.fluentin3months.com/thank-you-in-turkish/
- https://turkishfluent.com/blog/thank-you-turkish-tesekkur-ederim-sagol/
- https://www.reddit.com/r/turkish/comments/wx738o/what_does_esta%C4%9Ffurullah_means_can_you_provide/
- https://kalimah-center.com/how-to-say-thank-you-in-arabic/
- https://blog.alifbee.com/ways-to-say-thank-you-in-arabic/
- https://www.lifeprint.com/asl101/pages-signs/t/thankyou.htm
- https://spreadthesign.com/isl.intl/sentence/14608/thank-you/







